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原田 和明

【淡路島の工務店が教える住宅のとっておき情報】性能向上リノベーションでの耐震改修とは?

みなさん、こんにちは社長の原田です!性能向上リノベーションにおける耐震改修についてです。 

日本は地震大国であり、住宅の耐震性能を向上させることは極めて重要です。地震に対する建物の強さを示す指標として「耐震等級」が用いられており、この等級は住宅の性能表示制度によって定められた基準です。耐震等級は3段階に分けられ、数字が大きくなるほど耐震性能が高くなります。現行の建築基準法では、最低限の耐震性能として「耐震等級1」が設定されていますが、これは人命を守ることを最優先とした基準です。

 

しかし、耐震等級1の建物は大地震の際に住み続けることが難しい可能性があります。実際、熊本地震では耐震等級2(耐震等級1の1.25倍の耐震性能)を持つ建物が倒壊しました。この経験からもわかるように、建物を守り、長期に渡って住み続けるためにはより高い耐震性能が求められます。そのため、性能向上リノベーションでは「耐震等級3」を推奨しています。耐震等級3は耐震等級1の1.5倍の耐震性能を持ち、地震発生時に建物が倒壊するリスクを大幅に軽減します。

 

耐震改修の重要なポイント

 

基礎補強

特に1981年5月以前に建てられた旧耐震基準の建物では、耐震改修を行う際に基礎補強が重要なポイントとなります。旧耐震基準の建物は、鉄筋が入っていない「無筋基礎」が使用されていることが多く、地震に対する強度が著しく低いのが現状です。このため、性能向上リノベーションでは無筋基礎に鉄筋コンクリートを抱き合わせることで補強し、建物全体の耐震性能を向上させます。

 

柱や梁の補強と耐力壁の追加

基礎補強を行った後は、建物全体の耐震性能をさらに高めるために柱や梁の補強、そして耐力壁の追加が行われます。耐力壁は、地震の横揺れに対して建物を支える重要な要素であり、壁の強度を高めることで建物全体の耐震性が向上します。これらの改修により、住宅が地震だけでなく台風などの強風にも強くなり、家と家族を守る力が格段に高まります。柱や梁の補強は、既存の木材に新たな補強材を加えることで、地震による揺れや衝撃に対する耐性を強化します。また、梁の補強により、建物の上下階が揺れた際のねじれを防ぐことができ、全体の安定性が向上します。これらの工事は、見た目にはわかりにくい部分ですが、建物の安全性に直結する重要な要素です。

 

耐震性能の見える化と安心の提供

性能向上リノベーションでは、耐震性能の見える化が非常に重要です。耐震改修の効果を数値化するために構造計算を行い、上部構造評点(Iw値)を算出します。この数値により、どの程度の耐震性能が確保されているかを確認できます。 

 

まとめ

近年、日本国内では各地で地震が頻発しています。性能向上リノベーションにおける耐震改修は、建物の安全性を根本から見直し、住まいをより強く、より安心なものへと生まれ変わらせます。基礎補強や柱・梁の強化、耐力壁の追加といった総合的な耐震改修を行うことで、地震や強風から家と家族を守る住宅が実現します。お家の耐震性能が不安な方は、原田建設のプロの設計士に是非ご相談下さい。